12月最初に読んだ洋書はこちら。
あらすじ
主人公のSalは、突然出ていった母親を求めて、母の向かった場所へと祖父母と共に旅をします。母の誕生日まではあと7日、それまでにたどり着きたいとSalは願っています。
北米を横断する道中で、Salは祖父母に、親友のPhoebeの家に起きた奇妙な出来事を語ります。
旅をしつつ、Salが過去を回想する話が随所に入りながら話が進みます。
話の内容もいくつか並行してるので、登場人物や関係性、状況を把握するのが大変です。
- 祖父母との旅の様子
- Phoebeの家族に起きた事件
- Salの学校の話
- Salとお父さん、お母さんとの出来事
正直、6~7割くらいまでは渋々読み進めている感じで(笑)、早くお母さんのいるところに行ってくれ!!と思いました。
でも、いろんな謎が散りばめられていったあと、途中からは「この先どうなるの?」って気になって、勢いよく読めました。
私が印象に残ったのは、お母さんが置いていった青いセーターを見て「お母さんは、このお気に入りのセーターを置いていくわけない」「戻ってくるよね」といっていたところ。
本当はお気に入りのセーターじゃなくて、「お母さんは、愛している私のことを置いて行ったりしないよね。」と言いたかった。
いなくなってしまったお母さんを求めながらも、お母さんが戻ってこない理由が自分を愛していないからじゃないかと恐れてしまう気持ち。
Salが置かれた状況、その時見たり聞いたりしたこと、知りたくなくて耳を塞いだこと、そして、その時の正直な気持ちが表現されていて、「分かるなぁ」と思いつつ読んでいます。
Walk Two Moonsというタイトルは物語の中の「Don’t judge a man until you’ve walked two moons in his moccasins.」という一節から取られています。直訳すれば、その人のモカシンを履いて、二つの月を歩くまでは、その人のことジャッジするな、という意味。その人の視点に立って経験してみないと本当のところはわからないことを示しています。
最初はSalの視点、一緒に過ごしていたPhoebeの視点から話が進み、
終盤には、話がつながっていって、お母さん、お父さん、周りの大人たちの視点、なぜそんな行動を取ったのかがつながっていくので、最後は「そういうことだったのか」とびっくりな結末でした。
Walk Two Moons
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